大和郡山（やまとこおりやま）市　−金魚−

大和郡山市のマンホールのふたには、金魚鉢の中で泳ぐ金魚が描かれています。「わが町」とわざわざ刻印されているのも特徴的です。大和郡山は金魚の養殖が盛んで、幕末のころには大和郡山藩士が副業として行っていたとのこと。それが現代まで連綿と受け継がれ、今でも約８０戸の業者が養殖を行っているそうです。毎年「全国金魚すくい選手権大会」なる競技を大まじめにやっているのも、金魚の養殖を地場産業として大切に守り育てていきたいという気持ちの現れでしょう。




















城下町だった大和郡山。町を歩くと家屋が密集しているような感じがしますが、歴史を感じさせる古い町並みがあちこちに残っています。町の中心にある紺屋町もそのひとつで、道路の真中に水路が流れているのがなかなか面白いです。通りに沿った古い商家では、金魚の種類や養殖の歴史などを展示していました。


















紺屋町の水路にはカワイイ金魚の稚魚が仲良く泳いでいました。
















「金魚すくい道場」も大和郡山では普通にあるようです。


















路上の道案内タイルにも金魚















金魚の養殖池です。そのすぐそばを近鉄の特急が走り抜けていきます。養殖池のそばを歩いていると、足音に敏感なのか稚魚の群れがいっせいに近づいてきて水面が真っ赤になるほど。そんなにたくさんの稚魚がいるなんてオドロキです。
















洞泉寺町の町並み。旧遊郭であったこの町、千本格子の妓楼は娼妓たちで華やかだった頃を思い起こさせてくれる。


















郡山城を訪ねてみました。近鉄郡山駅から歩いてすぐという駅近スポット。1580年に筒井順慶が築城したこの城は、桜の名所としても知られています。
この日はお城まつりが開かれ、多くの屋台と花見客で賑わっていました。


















往時の堀と石垣がそのまま残り、城としての風格を保っています。古城と桜は、どうしてこんなに風景としてマッチするんだろう．．．


















旧奈良県立図書館。明治41年に奈良県最初の県立図書館として奈良公園内に建てられ、昭和43年に郡山城内に移築されました。入母屋造で千鳥破風を持つ近代和風建築で、木造の壮麗さが桜と相まって、和の美を奏でているようでした。



















撮影日：2003年9月23日　　2014年4月6日